2010年6月10日
上場企業の経営者・人材採用関係者に対して「中途転職に関する調査」を実施いたしましたので、報告いたします。
経済環境は依然として不況の下にあり、中途転職先希望企業においても大手企業や上場企業へ根強い人気が集まっています。このような状況において、上場企業の採用実態を把握するべくBNGパートナーズでは、上場企業の2010年度の採用計画のうち、「中途人材採用」について調査を実施いたしました。
■調査結果トピックス
<トピック1>
上場企業の、経営者・人材採用関係者を対象に「中途人材採用」について調査を実施した結果、「人材紹介会社からの情報だけでは不十分と感じたことがある」のは、全体の『75.3%』という高い数値を示した。
さらに、人材紹介会社からの情報だけでは不十分と感じるのはどんなことか、理由を集計した。
1位(19.2%)「1.企業との親和性、パーソナリティ。直接合わないとわからない」というのは納得の意見だが、それ以外の意見に注目すると、
2位(16.7%)「2.情報が浅い、少ない、人材紹介会社目線に偏っている」
3位(15.7%)「3.能力などを事実より過大評価して推薦されることがある」
5位(10.6%)「5.人材紹介会社による、採用企業の理解スキルが不足している」
など人材紹介会社側へ課題を感じている意見が全体の43%を占めている。
また、4位(15.2%)「4.経歴、実績の真偽を担保する情報はない」、6位(8.1%)「6.職務経歴に対応した、客観的な評価情報がない」など、全体の23.3%が、利害関係当事者からでは取得できない情報への不足を感じているという結果となった。
<トピック2>
2010年度の採用計画に「中途採用ニーズ」があるかとの質問に対する回答は以下の通り。
「常にある」 27.8%
「断続的にある」 33.8%
「未決定だが予定はある」 20.5%
「実施しない」 15.2%
「知らない」 2.7%
実に全体の61.6%が中途採用ニーズが「常に」または「断続的にある」と回答した。
採用予定ポジションについては、課長クラス以上のニーズが全体の43.0%となった。
「経営者、役員クラス」 3.2%
「部長クラス」 12.5%
「課長クラス」 27.3%
「係長、主任クラス」 35.6%
「一般職員(役職無し)」 67.1%
面接で判断をすること・確認することが難しいと思う点(課長職以上の採用ポジション)は、以下の通り。
「組織と個人の親和性」 54.4%
「仕事の能力」 54.0%
「前職評価(ポジション、年収)の背景」 24.0%
「転職理由」 17.1%
「その他」 3.0%
回答者からは、「自分で実行した実績かチームとして残した実績であるか判断が難しい。」、「成績優秀で、前職での評価も高い人であったが、当社の企業文化を理解できず、部下から反発が出た。個人の能力は高いが、組織としての総合力は逆に落ちてしまったことがあった。」、「実績を客観的に裏付ける経歴・職歴を見抜くのは至難の業。」という、課題感を持った意見が挙がっている。
さらに、面接で判断・確認したい中で、採用候補者から必要な情報を聞き出せない状況を経験した採用担当者は全体の70.0%。理由として下記に記す。
・経歴については、候補者の申告を信じるしかなく、真偽のほどを本人からは聞き出せなかった(43.7%)
・候補者の能力経験などについて、第三者からの評価が必要であった為、本人からは聞き出せなかった(25.9%)
・候補者個人の生活、信条、宗教などに関わる事項の為、企業として社会的立場上、本人からは聞き出せなかった(22.4%)
・先方企業の組織内部に関わる情報なので、企業の社会的立場上、本人からは聞き出せなかった(14.4%)
■調査概要
上場企業の経営者・人材採用関係者263名に対して「中途転職に関する調査」(ネットリサーチ会社を利用したインターネット調査)を実施、2010年6月10日調査結果を発表。
調査期間は2010年5月28日から6月2日。有効回答数は263名。
以上
■日本リファレンスサービス株式会社について
企業名 日本リファレンスサービス株式会社
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代表者 代表取締役社長 山本治樹
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事業内容
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